パーキンソン病薬物治療における薬剤師の関わり、並びに長期レボドパ製剤吸収遅延改善への取り組み ~症状日誌の有効利用~

町田匡俊1)、近藤澄子1)、村田良実1)、大森利昭1)
田中秀和1)、小川松夫2)、新島健司3)
(株)ピノキオ薬局1)、真岡中央クリニック2)、新島内科クリニック3)
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パーキンソン病薬物治療における薬剤師の役割は、薬物治療を最大限に発揮する為の患者への服薬指導、副作用・相互作用のチェック等であるが、病態に関することや食事・運動等について相談を受ける場面が多い。
薬物治療において薬剤師が関与できることを更に検討し、パーキンソン病症状日誌の作成を考えた。

また、パーキンソン病薬物治療において基本的な治療薬であるレボドパ製剤は、長期投与に伴うwearing-off現象、on-off現象などの出現、不随意運動、吸収遅延が生じることが明らかになっている。
今回、長期に渡るパーキンソン病患者の治療において、症状日誌をもとにレボドパ製剤の吸収遅延の改善についても検討した。

  1. 症状日誌に載せる項目を処方医と検討した。
  2. 記載項目は、5段階での動きの評価、レボドパ製剤服用錠数・服用時点、食事摂取の時間、ビタミンC摂取の有無、不随意運動の有無とした。動きの評価は1時間おきとした。
  3. 症状日誌をレボドパ製剤長期服用患者42例に処方医が無作為に配布し、記載してもらい、5段階の動きをグラフ化した。
  4. 有効回答24例において、患者ごとの処方意図や患者の状態について処方医と検討し、食前服用に切り替える16例を抽出した。
  5. 16例についてレボドパ製剤の食前服用に切り替えた後の症状日誌を記載してもらい、食後と食前の5段階の動きの比較を行った。
  6. 症状日誌を解析するため、アンケートを作成し、集計した。

患者アンケートの結果から、症状日誌を用いることで薬剤師、医師と会話がしやすくなったとの意見が多く得られた。

また、動きにくい時間の把握、薬の規則正しい服用の必要性等の理解に繋がったとの意見も得られた。

今回、5段階評価で動きの状態を評価したが、5段階の評価がよいという意見が多く、毎月1回の記載が妥当であった。また、今回作成した症状日誌に加えるとよい内容として、運動(リハビリ)を行った時間・内容、副作用の有無等の意見があったため、相談したいこと等を自由に記載できるメモ欄を新たに追加する必要があると考えられた。また、レボドパ製剤の吸収遅延の改善においては、レボドパ製剤の食後服用から食前服用に変更を提案したことで吸収遅延の改善が見られた。

以上のことから、吸収遅延が予測される例において、レボドパ製剤の食前服用を医師に提案していくためのツールとしても症状日誌を活用していきたい。

  • レポート①レポート①
  • レポート②レポート②
  • レポート③レポート③
  • レポート④レポート④
  • レポート⑤レポート⑤
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