病態研修の強化が薬剤師の採用に効果(DRUG magazine 平成18年7月号)

DRUG magazine 平成18年7月号教育の充実を、大きな経営方針としてきたピノキオ薬局(本社栃木県宇都宮市)。
その施策が確実に形となって現れてきている。最近は、採用予定枠を超えるほどの入社希望者が集まりつつある。

社員研修担当者は、「4年制卒薬剤師は6年制卒薬剤師に対して、危機感を持っている。
そこで、“その2年間を埋められるだけの教育を社内で提供します”とのPRが効果を発揮している」と分析する。

採用枠を超える入社希望者

同社に今春、入社した新人薬剤師は16人。同社の設定した採用枠を十分に満たす人数であり、実は同社への入社を希望した薬剤師は、これ以上の数だったという。

同社のある栃木県は薬剤師獲得に決して恵まれた環境ではない。薬剤師採用に奔走する薬局チェーンが少なくないなか、同社の高い人気の背景は何なのだろうか。そのキーワードは「薬学教育6年制」にあるようだ。
「今の“4年制卒薬剤師”は、“6年制卒薬剤師”に対して、非常に危機感を持っている。2年間の教育の差、特に臨床知識や病態に関する知識に格差が生じ、自分たちの価値が次第に下がっていくのではないかという危機感だ。だから、当社で行っている最新治療法の研修強化などが、新人薬剤師の方にとって大きな魅力となっているようだ。」(同社学術教育マネージャー・近藤澄子氏)

掲載記事例えば、ピノキオ薬局では年2回、薬剤師全員を対象に自治医科大学付属病院のドクターを招いて、最新治療法に関するセミナーを開催しているほか、スキルアップ勉強会、レベルアップ勉強会など各種の勉強会で、病態の勉強に力を入れ最新の診断、治療を理解した上での服薬指導に力を入れている。

「薬剤師も医師と同じレベルの臨床知識を持つ必要がある。その上で、薬剤師は処方に関して医師にアドバイスしていくべき」(近藤氏)
研修の充実と同時に、社員研修に携わる近藤氏自身が、こうした高い意識とビジョンを持っていることが、薬剤師から評価を得ているのではないだろうか。
実際、医師から「リウマチの患者さんが来たのだが、どの薬がいいだろうか」との相談も来るようになっているといい、処方自体に深く関わっている。

入社後のキャリアプランを明示

同社は教育を重視する方針を進めてきた。研修システムには緻密なプランがあり、入社時研修、入社1年目の月ごとの研修予定が会社説明会の時点で明確に示される。

さらに、2年目研修、3年後には管理薬剤師への登用、その後はエリアマネージャー、独立FC、スペシャリスト、ジェネラリスト、役員と、キャリアアッププランも併せて示されている。

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